そんな明日香さん初のソロライブ、楽しみでないはずがない。客席には応援に来たバイレ仲間や、彼女のお師匠様の姿もあった。
同席の皆と歓談しながら待ち、やがて照明が落とされる。そして彼女が舞台に立った時。
いつもと違う--?
最初に受けた印象が、それだった。
1曲目はプレセンタシオン。羽織ったブラウンのマントンの下は、クリーム色のワンショルダー、ドレスのような衣装だった。
今までの明日香さんにはない、やや露出度高めの衣装だ。露わになった健康的な肩が照明を浴び、美しく光る。
発する空気も、彼女らしい親近感はあるものの、今までにない澄んだ輝きを放っているように思えた。
しかしそれらは、すぐにブラウンのマントンに隠されてしまう。
そこに、ゾクゾクした。
とびきり美しい宝石が、閉ざされた扉の鍵穴の向こうに見えているような。そんなゾクゾク感を覚えたのだ。
今までにない衣装と露出度。
今までになく透き通った空気。
そしてこのゾクゾク感。
このソロライブで、「新たな加藤明日香」が見られるーーそんな予感がひしひしと湧いてきた。
2曲目はカンテソロ。パワフルで雄々しいダニエルの声が空間を作り、陰影深いクーロの声が光と影を作り出す。舞台に世界が現れたところで、3曲目のグアヒーラへ。
バックの音に合わせてピシピシとアバニコが開閉し、優雅さと機敏な動作が入り混じる。その機敏さは、2/20のライブでオスカルに鍛えられて踊ったハレオの動きを思わせた。
ハレオでの苦心談はご自身も書かれていたが、その時の努力は確かに活きていた。明日香さんが進化し続けていることを実感させてくれたグアヒーラだった。
休息を挟んでカンテソロ、彼女の3曲目はガロティンだった。白地に黒の水玉という、これまた初めて見る衣装だ。
コルドベスなしで、衣装の美しさを活かして優雅に、楽しげに踊る。その姿は本当に新鮮だったし、とても愛くるしい1曲となっていた。2部に入って落ち着いてきたのか、彼女らしい優しい空気も出て来ていた。
そしてバイオリンの三木さん、ギターの柴田さんの漫才混じりのムシコスを経て、ラストの曲へ。

写真は20190314@西日暮里 アルハムブラのライブのもの/この時のソレアと同じ衣装です。