■20190413/神々しいまでの集中力に泣かされた「二村広美 SOLO LIVE」!
2022年6月12日ライブレポート
フラメンコを見ていて、泣く時がある。
ピュアだったり、真っ直ぐな気持ちだったり。すべての人が持つであろう愛すべき魂。そういったものが踊りによって昇華し、光を放つまでに純度が高まったのを目の当たりにした時、まるで神々しいものに触れたように、自然と涙が溢れてくるのだ。
「15年で初めてのソロなので、集中します」
ライブの数日前、彼女がそうメッセンジャーで伝えてきた。ああ、やられるなと思った。
かつて、心のすべてが奪われるような吸引力を持つシギリージャで僕を畏怖させ。生命を持ったかのように美しく、雄大にマントンを翻し僕の涙腺を崩壊させたバイレ、二村広美さん。
類まれな集中力を持ち、踊っている時の没入感は彼女ならではだ。彼女が踊りに入り込む時、同時に見るものを巻き込んで、その世界に引きずり込んでしまうのだ。
そんな彼女が「集中する」というのだから、ライブが始まったら最後、二村広美の世界に身も心も奪われてしまうに違いない。
そして昨日。二村広美さんのソロライブが開催された。僕はもちろん、彼女の世界に引きずり込まれるために会場へ――
しかしムシコスの演奏を挟んで彼女は一変する。「私の帽子に聞いてみて!」とのセリフの音源で始まったガロティンでは、輝くような笑顔を見せた。椅子に座って足を打ち、コルドベスを腕に乗せたり、指先で回したり、まるでこちらの心を弄ぶかのような粋な動作にあふれていた。
ファンダーをのぞきながら、この時気づいた。
指先の動きまで、本当に綺麗だった。指の1本1本まで、気持ちを込めて踊っていた。
彼女のフラメンコのへの思いと、足を運んでくれた観客への思い。そしてフラメンコという道を歩む自分への思いを、そこに見た気がした。
その思いは、彼女の持ち前の集中力と、全幅の信頼を置くムシコスとともに作り上げた踊りによって昇華し、まばゆい光を放ち始めていた。
ラストはアンコールに発展するほど客席も熱を帯び、観客としていらしていた松彩果さんを始め、仲の良いバイレ仲間が舞台に上がって踊り華やかにライブを締めくくった。
僕は、といえば。
見開いた右目はファインダーをのぞき。
固く閉じた左の目尻からは涙が流れるという。
全く予想もしなかった前代未聞の状態となっていた。
彼女の世界に引きずり込まれ、かつまばゆく、暖かな思い見せつけられたからには、そうなったのも当然かもしれない。同時にそれを期待していた僕にとっては、最高のライブでありました😭😭✨
教室を開校してから15年目。ご本人にとっても、生徒さんにとっても、彼女を応援している我々にとっても。記念すべき二村広美さん初のソロライブは、それほどの素晴らしいライブでした😆😆✨
出演者の皆様、お店のスタッフの皆様、そしてひぃちゃん😆‼️最高の時間をありがとうございました😭😄😆‼️
※この記事は、2019年4月14日にFacebookに掲載した記事を再構成したものです。
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