奏者も即興なら踊り手も即興で踊る。そんな本場スペインのタブラオのあり方をそのまま再現する。リハがあってほぼ当然の日本においてはなかなかないコンセプトで、もともとは日本屈指のバイラオール・三枝雄輔さんの提案で始まったそうです。
当初は苦労もあったようですが、今やお店の定番企画として、フラメンコの本当の楽しさ、素晴らしさを伝えるライブとして定着しています。
その魅力、楽しみ方について、木曜日にお店を担当している千葉真優美さんに聞いてみたところ…リハでここはこう、とあらかじめ決めてしまうと、自由に演奏したいスペイン人を束縛することになってしまう。そうなると、本来の彼らのセンスや力が発揮しにくくなる、と語ってくれました。
確かに。例えば画家の方に「この絵ではこの色は使わないで、こっちの色をたくさん使って」なんて注文をつけたとしたら、自由なイメージができず本来の力も出せないでしょう。
束縛から開放されたスペイン人の奏者、そして日本人のバイレたちが、自由な中でどんな舞台を観せてくれるのか。どんな融合をするのか。そこに注目して今回は観てみることにしました!
バックのスペイン人たちが楽しそうに演奏するシーン。自由な中で、舞台が1つになっている瞬間です。