■20190916/フレッシュちゃんと個性派が集ったS.Hori企画ライブ!

2022年6月12日ライブレポート

9月16日の夜、西日暮里 アルハムブラにてついに開催されました!

お店のスケジュールを抑えたりブッキングしたり、はたまたフライヤーを作ったり打ち上げの手配をしたり。僕が裏方として関わった初めてのライブがこれでした。


当日のフライヤー。S.Hori作成&踊り手さん5名の写真はS.Hori撮影。

もともとは、髙野美智子さんの「生徒にライブの経験を積ませたい」との思いから企画が始まりましたが、あれこれやりながら進めているうちに、気づけばなんとも個性派揃いのメンバーになっていたという。

かつ、みなさんガンガンタブラオに出ている方ですが、今回この人と初共演!という方もいらっしゃって。観る方としても、それぞれがどう融合するのか、相当楽しみな顔ぶれとなったのでした。

リハの時から原田さんのギターも冴え渡り、カーニャの繊細な美しい音に聞き惚れるほど。伊集院さんがパルマの打ち方を確認するシーンなどもあり、企画者としても期待十分でライブに突入したのでした。

駒谷 修子/ティエント


指の先まで気を遣い、丁寧に踊っているのがわかります。

トップバッターは美智子さんの愛弟子、修子さん。お住まいの山形にはタブラオがなく、思うように経験が積めないこともあって、今回の出演となりました。

リハでは硬さが感じられましたが、本番では丁寧に、美しく踊る姿が観られました。伸びしろが感じられる踊りで、ライブを重ねて経験を積み、成長していくのが楽しみです!


時にダイナミックに。これからも応援したいフレッシュちゃんです。

押野 由起子/アレグリアス


静かな部分、シレンシオでは雰囲気たっぷり。

踊り始めた瞬間に、スペインの香りが感じられたアレグリアスでした。それもそのはず、彼女は1年に渡るスペイン留学から先月帰ってきたばかり。さらに滞在中に国際フラメンココンクール”Ⅵ Concurso Internacional de Baile Flamenco Puro”Alumnos senor部門にて最優秀賞を受賞したのでした。

フラメンコを踊る喜び、気の合う仲間と舞台に立てる喜びに満ち溢れ。かと思うとシレンシオでは寂しげな空気を醸し。彼女の持ち味である感情豊かな踊りについ引き込まれました。


この笑顔! 観ている人の心を浮き立たせるアレグリアスでした。

伊集院 史朗/ソレア・ポル・ブレリア



イケメンには汗がよく似合います。表情もイカス!

今回唯一の男性バイラオール。男性らしい力強さと、繊細で細かい足の打ち方、そしてダイナミックな動作が入り混じり、分厚い空気を発して踊る姿はとても印象的でした。かなりの高さまでジャンプする姿も、カメラがしっかり抑えていました。

伊集院さんは2部ではパルマとして踊り手さんを支え、彼が打ち出す厚みのある音に終盤に向けて舞台のテンションがガンガン上がっていくという。今回出演していただいて本当によかったです!


気迫の表情とポーズで跳躍! この迫力は男性ならでは。

塚原 利香子/カーニャ


背後から身体を包んだ後にマントンを開く瞬間。この迫力、躍動感に圧倒されます。

1部で盛り上がった舞台の熱は、2部でさらにヒートアップ。トップは利香子さんのカーニャで、得意のマントンさばきを披露。時に大きく広がり、時に身体を包んで静まり返る。マントンによって舞台の空気が圧縮と膨張を繰り返す様に、多くの観客が夢中になっていました。

ノースリーブの衣装で艶を振りまきつつも、真剣かつ気迫あふれるその表情、細身の身体をしなやかに操るその技術は、まさにフラメンカでした。


美しく弧を描くマントン。慣れたさばき方に魅了されます。

小島 智子/グァヒーラ


アバニコでビシッ! と決めてくれたシーンです。

智子さんはアバニコとパリージョを同時に扱う独特のグァヒーラを披露。立て続けに打たれるパリージョの勢いと迫力、そして踊っている時に身体から発する持ち前の“熱”によって、舞台の上で華やかな存在感を放っていました。

今回は今までになく、踊りに深みがあるように感じられたのですが、おそらくギターの原田さんの音の力によるものと思われます。熱があって可愛くて、さらに深みのある見ごたえのあるグァヒーラでした!


時には真剣な表情も。しっかり音を聞いているのでしょう。

髙野 美智子/ソレア


序盤の静かなシーン。後ろではカンテの正由美さんが声を絞り出し、寂しげな世界を作り出します。

ラストを飾ったのは美智子さん。序盤はソレアらしく静かな所作で、寂寥とした空気で舞台を染めていきます。すっと腕を出し、そしてゆっくりと引く。そんな動作のひとつひとつが透き通って見え、つい心奪われる美しさに満ちていました。

しかし…中盤以降はもう! 踊り慣れている原田さんのギター、伊集院さんのしっかりしたパルマもあってノリノリに。こうなるともう彼女は無敵です。変幻自在の足と動作で観客を幻惑し、そしてキラキラと輝きを放つ。彼女が心から楽しんで踊る姿が舞台の上にありました。


まるで演劇を観ているようなシーンも。


ふと笑顔を見せる美智子さん。どこかに切なさを残しながらも、踊りは熱と激しさを増していきます。

そして最後のフィン・デ・フィエスタのあとは、お客様としていらしていた美智子さんの妹さんのお誕生日をサプライズで祝い。出演者それぞれの個性と技術、そしてハートと熱に溢れたライブは盛況のうちに終演を迎えたのでした。

今回、僕は企画に携わらせていただきましたが、目指していたのは「お客様が笑顔で帰るライブ」でした。素晴らしい出演者の皆様のおかげで、恐らくそれは実現したことでしょう。

本当に素敵なライブでした! 出演者の皆様、お越しいただいたお客様、そしてお店のスタッフの皆様、ありがとうございました!!!

最後に、この場を借りてお伝えしたいことがあります。

S.Hori企画は、これが最初で最後となります。次回から僕が携わる企画は「ミルフラ!企画」として、「観て、感じて楽しめるライブ」を目指してまいります。今後とも何卒よろしくお願いいたします。